コラム

Column

脳の健康は口元から!認知症予防に大切な「噛む力」を維持する方法

「以前より硬いものが食べづらい気がする」

そのような変化を感じたことはありませんか。

年齢を重ねると噛む力は徐々に低下する傾向があります。

しかし近年の研究では、噛む機能の低下が全身の健康、とくに認知機能と関連する可能性が示唆されています。

本記事では、噛む力と認知症との関係、セルフチェックのポイント、日常生活でできる工夫について、わかりやすく解説します。

将来の健康を見据え、口腔環境を整えたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

なぜ「噛む動作」が認知症予防と関係するのか

「噛むことが脳に良い」と言われても、具体的にどのような仕組みなのか疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

近年では、歯根膜が受ける刺激や、咀嚼によって促される血流の増加が、脳の働きを支える一因となっている可能性が示されています。

歯根膜刺激と脳血流増加の仕組み

歯と顎の骨の間には「歯根膜(しこんまく)」という組織が存在します。

歯根膜には圧力を感知するセンサーのような役割があり、噛むたびにその刺激が神経を介して脳へ伝わります。

また、咀嚼運動によって顎周囲の筋肉が収縮・弛緩を繰り返すことで血流が促進されます。

血液は酸素や栄養を運ぶため、脳の働きを支える基盤となります。

参考:キレイな咬み合わせで、めざせ!健康長寿|日本臨床強制歯科医会

残存する歯の数と認知症リスクの関連

歯数・義歯使用と認知症発症との関係
引用元:歯科衛生だより(2017年6月)|日本歯科衛生士会

いくつかの疫学研究では、歯の本数が少ない人ほど認知症の発症率が高い傾向がみられたという報告があります。

たとえば、20本以上歯が残っている人と比べ、多くの歯を失っている人では発症リスクが高い可能性が示唆されています。

噛む力が衰えることで生じるリスク

咀嚼力の低下は「食べづらい」だけでなく、栄養状態や全身機能、さらには生活の質にも影響する可能性があります。

代表的な3つのリスクをお伝えします。

脳血流や神経伝達物質への影響

噛む回数が減ると、あごの運動量も減少します。

その結果、脳への血流増加が十分に得られない可能性があります。

さらに、咀嚼はセロトニンなどの神経伝達物質の分泌にも関与しているといわれています。

これらは気分や意欲の安定に関係する物質です。

咀嚼回数の減少がもたらす影響

現代の食生活は柔らかい食品が増え、食事時間も短くなる傾向です。

噛む回数が減ると、満腹感を得にくくなり、過食につながる可能性があります。

また、十分に噛まずに飲み込むと、胃腸への負担が増すこともあります。

欠損した歯や合わない義歯の放置による悪循環

歯を失ったままにしたり、合っていない入れ歯を使用していると、十分に噛めない状態が続きます。

その結果、咀嚼刺激が減少し、脳への刺激が不足します。

さらに、噛みにくさから食事量が減ったり、栄養が偏ったりすることもあります。

不適合な義歯は口内炎や痛みの原因にもなるため、違和感がある場合は調整を受けましょう。

あなたは大丈夫?噛む力のセルフチェック

「まだ大丈夫」と思っていても、実は口腔機能が低下している場合があります。

早期に気づき、対応することが重要です。

口腔機能低下のサイン

辛い表情で煎餅を食べる高齢男性のイラスト

これらは口腔機能低下のサインである可能性があります。

とくに「むせ」は誤嚥性肺炎のリスクとも関係するため、症状が続く場合は歯科医院で相談することが安心です。

生活習慣から考える咀嚼不足

咀嚼回数の減少は自覚しにくいものです。

意識的に噛む回数を増やすだけでも、口腔機能の維持につながる可能性があります。

今日から始める「噛む力」を守る習慣

咀嚼力は加齢とともに変化しますが、日常の工夫で維持を目指すことができます。

ここではおすすめの習慣を5つご紹介します。

一口30回を目安に噛む

ご飯をよく噛んで食べるシニア女性のイラスト

一口あたり30回を意識して噛むと、自然と咀嚼回数が増えます。

満腹中枢が刺激されやすくなり、食べ過ぎ防止にも役立つとされています。

ただし、無理に回数を増やして顎に痛みが出る場合は注意が必要です。

噛み応えのある食材を取り入れる

れんこん、ごぼう、ナッツ類など、適度な歯ごたえのある食材を取り入れると自然に噛む回数が増えます。

持病や嚥下機能に不安がある方は、無理のない範囲で調整してください。

両側でバランスよく噛む

片側ばかりで噛むと筋肉のバランスが崩れやすくなります。

左右交互に噛むことを意識すると、顎関節や咀嚼筋への負担軽減につながります。

日々の口腔ケアを徹底する

虫歯や歯周病が進行すると歯を失うリスクが高まります。

毎日の歯磨きに加え、定期的な歯科検診を受けることで早期発見・早期対応が可能になります。

口腔体操で筋力維持

「あ・い・う・え・お」と大きく発声する、舌を上下左右に動かすといった体操は、口周囲筋の維持に役立つとされています。

テレビを見ながらでも取り組める簡単な方法です。

歯を失った場合の治療選択肢と注意点

歯を失っても、機能を補う方法は複数あります。

ただし、それぞれにメリット・デメリットがあります。

入れ歯・ブリッジ・インプラントの特徴

治療法の選択は口腔内の状態や全身疾患、費用、通院可能回数などを総合的に考慮して決定します。

合わない義歯を使用するリスク

合っていない入れ歯は痛みや噛む効率低下の原因になります。

結果として十分に噛めず、食生活や生活の質に影響することがあります。

違和感を感じた場合は早めに調整を受けることが大切です。

定期的なメンテナンスの重要性

義歯やブリッジ、インプラントも定期的な確認が必要です。

とくにインプラントは周囲炎という歯周病に似た炎症が起こることがあります。

定期検診と適切なセルフケアを早めの予防を目指しましょう。

家族みんなで取り組む口腔ケアの大切さ

噛む力を守る工夫は、自分だけでなく家族にも役立ちます。

特に、高齢の家族の口腔機能を守ることは、全身の健康維持にもつながります。

高齢の家族の食事と声かけの工夫

高齢女性の食事介助をする女性の様子

やや歯ごたえのある食材を無理のない範囲で取り入れ、「ゆっくり噛もう」と声をかけるだけでも意識が変わります。

楽しい食事時間を保つことが継続のポイントです。

介護が必要な方へのケア

柔らかめの歯ブラシやスポンジブラシを使用し、優しく清掃します。

義歯は毎日外して洗浄することが重要です。

発声練習や舌の運動も、無理のない範囲で行うとよいでしょう。

まとめ:噛む力の維持は将来の健康へ

噛むことは食事だけでなく、脳や全身の健康と関わる可能性があります。

日常生活の中で咀嚼回数を意識し、歯を守る習慣を続けることが大切です。

「噛みにくい」「入れ歯が合わない」「むせやすい」といった変化を感じた場合は、自己判断せず歯科医院へご相談ください。

名古屋で噛む力にお悩みの方は当院までご相談ください

星ヶ丘リーフ歯科・矯正歯科では一般的な検査と説明を行い、患者さまの希望や全身状態を踏まえた上で治療方針をご提案しています。

口腔環境を整えることは、将来の生活の質を支える一つの選択肢です。

気になることがあれば、ぜひ当院までお尋ねください。

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