歯がしみるのは虫歯が原因?冷たさでピリッとくるわけと早めにしたい対応

リビングで温かいお茶を飲みながら、歯の悩みから解放され、笑顔でリラックスしてくつろぐ日本人女性。

つめたい水を飲んだとたんにピリッとくる。
ブラッシング中にチクッと響く。
空気がふれただけでも違和感がある。

そんな経験をお持ちの方は、思いのほかたくさんいらっしゃいます。

「これは虫歯のサインかな」と気をもむ方もいるはずです。

ただ、最初に申し上げておくと、しみるからといって虫歯だと決まったわけではありません

一方で、放っておいて構わないものでもないというのが実情です。

この記事では、歯がしみてくる背景や症状を見分けるコツ、そしてすぐ取りかかれる対応までを順にお伝えしていきます。

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しみる原因として最多なのが「知覚過敏」

明るいダイニングで、冷たい水がしみて痛がる日本人女性の実写画像。

虫歯がなくても歯がしみることはあります。その代表格こそが「知覚過敏」と呼ばれるものです。

知覚過敏とは、つめたいものや風、歯ブラシなどの刺激がきっかけで、その場かぎりのしみる痛みがあらわれる状態を指す言葉です。

たいていは痛みが尾を引かず、刺激が引けば自然と落ち着いていくのが特徴とされています。

歯がしみるのはどういう仕組みか

しみる理由をつかむには、歯がどう組み立てられているかを知っておくと納得しやすくなります。

歯というのは、3つの層が重なってできあがっています。

  • 表側:エナメル質(歯をおおう、からだの中で一番かたい部位)
  • 中間:象牙質(神経へとつながる細い管がたくさん巡っている)
  • 奥側:神経(痛みを受け取る中枢)

ふだんは、表面のエナメル質が神経をしっかり覆って守っています。

けれども、なんらかの事情でエナメル質がすり減ったり、歯ぐきが引き下がったりすると、その下にひかえる象牙質がむき出しの状態になります

こうなると、象牙質の管をつたって冷たさや刺激が一気に神経まで届き、それがしみる感覚の根っこになるのです。

(参照リンク:日本歯科医師会「テーマパーク8020」知覚過敏

知覚過敏につながりやすい要因

知覚過敏は、日常のささいなクセや習慣がもとになっている場合がほとんどです。

自分に当てはまるものはないか、ひとつずつ見ていきましょう。

  • 力みすぎたブラッシング
    「きれいに磨かなきゃ」とつい力をこめてこすっていると、歯の表面が少しずつ摩耗していきます。かための歯ブラシを使っていたり、左右に大きく動かして磨くクセがついていたりする方は注意したいところです。
  • 歯周病と年齢による変化
    歯周病が進んだり、年齢を重ねたりするうちに、歯ぐきは少しずつ後退していきます。その結果、これまで隠れていた歯の根もとが顔を出します。根もとはエナメル質に守られておらず刺激を受けやすいため、しみる引き金になりやすいのです。
  • 歯ぎしりやかみしめ
    寝ているあいだの歯ぎしりや、無意識のかみしめには、想像以上の負荷が歯にかかっています。これが続くと歯はすり減り、神経を覆う層が薄まって、しみやすい状態に傾いていきます。
  • 酸っぱい飲食物
    炭酸飲料やスポーツドリンク、酸味の強い柑橘類などをしょっちゅう口にしていると、エナメル質がじわじわと溶けてしまうことがあります。健康のためと思って続けているものが、いつのまにか歯の負担になっていることもあるのです。

(参照リンク:日本臨床歯周病学会「歯周病とは?」

油断は禁物。しみる感覚が「虫歯」のこともある

ここがもっとも気をつけたいところです。

しみる症状は知覚過敏だけにとどまらず、虫歯が引き起こすこともあります

とりわけ次のような状態が見られるなら、知覚過敏よりも虫歯の疑いが濃くなってきます。

  • しみている時間が長引き、すぐにはおさまらない
  • 何もしていないのにズキズキとうずく
  • 痛みがだんだんと強まってきている

外見だけでは知覚過敏と虫歯を区別しづらい場面も多いので、自分ひとりの判断で済ませてしまうのは控えたほうが安心です。

(参照リンク:日本歯科医師会「テーマパーク8020」むし歯

症状から探る判別の手がかり

ご自身の症状がどれに近いのか、下の表で見比べてみてください。

これはあくまでだいたいの目安で、実際の原因にはひとりひとり違いがあります。

症状の出かたつめたいものでわずかな間だけしみるしみる痛みがなかなか引かない何もしなくてもズキズキうずく
うたがわれる原因知覚過敏の見込み虫歯のうたがい虫歯がだいぶ進んでいるうたがい
急ぎぐあいの目安しばらく様子をみて、続けば受診早めに受診したいところできるかぎり早急に受診を

こんな合図が出たら、すぐ歯科へ

下記にあてはまるなら、早めの受診をおすすめします。

  • とくに何もしていないのに痛みが消えない
  • ズキズキとうずく痛みを感じる
  • 痛みがじわじわ強くなっている
  • しみる時間が以前と比べて長くなった

このような状態は、虫歯が神経のすぐ近くまで広がっている合図であることがあります。

そのままにすると治療が大がかりになりやすいので、気づいたときに相談しておくと心強いはずです。

その場でとれる一時しのぎの対応

鏡に映る自分の顔を見ながら、穏やかに手元で歯を磨く日本人女性の実写画像。

すぐには歯科に行けないという場面で、自宅でためせる応急的な手段を挙げておきます。

とはいえこれは痛みをいっとき抑えるためのもので、根本からの解決や、診察・治療に取って代わるものではないことだけはご留意ください。

  • 知覚過敏用の歯みがき剤を使ってみる
  • 力を込めて磨かない
  • つめたいものや酸の強いものはひかえめに

「もう治った」と思い込まないでください

ここも軽く見られないポイントです。

知覚過敏は、ケアによって一時的に楽になることがあります。

とはいえ、しみる感覚がおさまったからといって安心しきるのは早計です。

歯ぎしりや歯周病のようなおおもとの原因が残されたままだと、しばらく経ってからまた現れることがあります

症状が引いたそのときこそ、原因をきちんと見つけ出しておきたい局面なのです。

結論:最後の見立ては歯科でしか出せない

しみる症状の奥には、いくつもの原因がひそんでいます。

  • 知覚過敏
  • 虫歯
  • 歯周病
  • 歯のひび

これらはどれも症状がそっくりで、見た目や自覚だけでより分けるのは容易ではありません

レントゲンや専用の検査で歯の内部までたしかめて、はじめて本当の原因がはっきりします。

だからこそ、最後の見立ては歯科でなければ出せないのです。

不安が残るときは、セカンドオピニオン(ほかの歯科医師にも意見をたずねること)もふまえて相談する方法もあります。

早めの受診で得られること

「まだなんとかなる」とつい先送りにしがちですが、早めにかかることには次のような利点があります。

  • 虫歯であれば、初期のうちに治療すれば削る量や通院の回数をおさえられることがある
  • 知覚過敏であれば、早い時点で痛みをやわらげられることがある
  • 原因がはっきりして、心のもやもやが晴れる

まとめ

「歯がしみる」という症状はつい見過ごされがちですが、これは歯から送られてくる大事な合図です。

最後に、おさえておきたい点を整理しておきます。

  1. ほんの一瞬しみるだけなら、知覚過敏の見込み
  2. 長く・強く痛むなら、虫歯のうたがい
  3. 何もしなくても痛むなら、早めの受診を
  4. 見た目だけの判断はあぶないので避けたい

しみる症状が気になる方は、軽いうちに一度たずねてみるのがよいでしょう。

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